優良産廃業者認定制度とは、通常の許可基準よりも厳しい基準に適合した優良な産廃処理業者を、都道府県・政令市が審査して認定する制度です。
優良事業者として認定を受けると、許可期間が通常よりも長くなったり、優良事業者として企業価値を高めたりすることができます。
目次
優良産廃事業者を取ることのメリット
許可の有効期間が5年→7年になる!
なんといっても優良事業者認定を取るメリットはここにあると思います。
通常の許可では5年間ですが、2年間も延長され、優良事業者は7年間の許可がもらえます。
更新許可にも申請手数料がかかりますから、期間が長くなることはコスト面でも嬉しいですね!
許可証に【優良】と大きく記載される!
こちらが当事務所で直近に取得した優良認定の許可証です。
右上におおきく【優良】と記載があるのがわかります。
ぱっと許可証をみるだけで優良事業者であることがわかり、企業価値の向上につながります。
産廃情報ネットなどで、優良事業者として検索される!

優良さんぱいナビ
優良産廃事業者の情報を登録、検索できるサービスがあります。
産廃情報ネット(公益財団法人 産業廃棄物処理事業振興財団が運営)では、「優良産廃ナビ」という検索サービスを提供しており、優良事業者としての検索優位性があります。
他にも・・・
大きなメリットは上にあげた3つですが、ほかにも
- 更新申請などの添付書類が簡略化される(自治体による)
- 財政投融資における優遇
- 国や公共団体との産業廃棄物の処理に係る契約での有利な取扱い
などのメリットがあります。
優良事業者の認定には何が必要?
優良事業者認定を受けるには、以下5つの条件を満たしている必要があります。
- 遵法性
- 事業の透明性
- 環境配慮の取組
- 電子マニフェスト
- 財務体質の健全性
具体的に見ていくと、
- 従前の許可の有効期間において、特定不利益処分を受けていないこと
- インターネットにより所定情報を公表、更新していること
- ISO14001、エコアクション21等の認証を受けていること
- 電子マニフェストが利用可能であること
- 自己資本比率10%以上、経常利益金額がプラスであること
認定を受けるためにはこれらを満たす必要があります。
特に、赤字のところは、優良認定を受けるためにおさえていないといけないところです。
インターネットによる所定情報更新は、法人情報、財務諸表、施設及び処理の状況など既定の情報を掲載する必要があります。しかも、1年に1回以上更新が必要だったり、更新頻度も細かく定められています。産廃情報ネットを利用すると容易に情報公開ができるようになっていますが、利用料が必要です。
ISO14001、エコアクション21については、環境活動の認証制度です。こちらは別記事にてご紹介します。
電子マニフェストは、産廃処理業に必須のマニフェストを電子化したサービスです。
優良事業者認定の手続きは?
いつ申請するのか?
現在受けている許可の更新申請時にあわせて申請します。
申請先は?
申請先は、更新許可申請先と同じですが、優良認定であることを伝えておく必要があります。認定にあたり提出する書類が多いため、事前送付を求められる場合があります。
申請手数料は?
優良認定の申請手数料は無料です。
まとめ
- 優良認定を取ると許可は7年間
- 優良認定のためには5つの条件を満たす必要あり
いかがでしょうか。優良認定、絶対に取っておきたい制度です。
優良認定が取れるかどうか、取るためには何が必要か、優良認定取得のためのコンサルティングを実施しております。
お気軽にお問い合わせください!

行政書士 高橋 剛

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